2023年の新規投資先1号は4935リベルタです。四季報や短信から株数や浮動株比率をまずチェックしてみます。
発行株数:2,976,000株
株価:710円
時価総額:約21.1億
浮動株比率:17.3%
浮動株数:533,000株
時価総額を見ると分かりますが「ザ・小型株」です。
「株は需給」とも言いますが、浮動株は約53万株と少なく、業績の変化やIRの内容次第では、株が一気に枯渇してしまいかねない銘柄です。
来期業績予測が起因して、さっそく株価上昇中
ちょっと想定外でしたが2月上旬に536円で300株取得したのち、2月14日の決算短信及び決算補足資料のリリース等で、来期業績予想が堅調なことなどから発表翌日ストップ高となりました。
来期は1株益が66.95円予想となっており、PER10倍でも669円、15倍なら1,004円になります。
現在の株価は710円ですので、成長性を示せれば、もう少し上値が狙えそうな位置にいるように思います。
配当性向33%の22円で増配予想 現在株価で利回り3%超
2022年12月期は、1株18円の配当でしたが、23年については22円の予想となっており、これも株主に好感されました。
現在株価の710円で計算しても3.09%あり、グロース株にしてはかなりの配当利率ではないでしょうか。
優待の拡充告知
また決算補足資料では、株主優待の拡充予定も告知されました。
現在は300株以上保有で自社ECサイトで利用できる「3,500円分のポイント」と「10%オフ券」が付与されます。
現在株価710円で優待利回りを計算すると
3,500円分÷213,000円(300株分)×100=1.64%
10%OFF券については購入価格によって値引額が変わるので、ここでは含めないで考えることにしますが、1.64%以上の効果が得られるのは間違いありません。
今後の優待拡充は「配当&優待ヤー」にとっては朗報なのではないでしょうか。
優待の拡充予報によって、既存株主は益々手放しにくい状況になってきました。
ちなみに「3,500円分の値引きと10%OFFは同時に使えるのか」という疑問もありますが、Twitterに同時に使っている方がおりました。
仮に総額5,000円だと3,500円引きで1,500円。そこから10%引かれて、1,350円となり値引効果は3,650円になりますね。
利回りで計算すると1.71%となります。
なんと自社株買いまで実施
来期の業績予測や優待拡充に加えて、同日に自社株買いの発表もありました。
株主としては至れる尽くせりです。
こちらは最大1,350万円または3万株を上限とする決して大きくない額ですが、同社株の1日の出来高は少ない日では数百株だったりします。
株価の下支えという点では十分な規模に感じます。
2/14のIRまとめ
現在の株価高騰を纏めると
- 来期業績の向上予測
- 昨対比で配当増額(現在株価で利回り3%超)
- 自社株買いの実施(1,350万円または3万株上限)
- 優待拡充予報
以上が理由になっていると思います。
株は需給
同社株を購入してから、すぐに株価が上がってしまいましたが、同社株に注目したのは、「発行株数及び市場流通数の少なさ」と「優待が300株から」という点で、好材料が出たら需給が締まり、株価が一気に上がると予想したからです。
もう一度、発行株数等を見て参りたいと思います。
発行株数:2,976,000株
株価:710円
時価総額:約21.1億
浮動株比率:17.3%
浮動株数:533,000株
リベルタはIPOしてから間もないため、上場時に市場に流した株数も見てみます。
IPO時にリベルタは発行株数2,976,000株のうち約32%にあたる954,500株を市場に流していることが分かります。
優待条件は300株以上 一人当たりの持株数は?
リベルタの優待は300株以上の保有が条件です。
同社株を買う方の中には優待狙いの方もいるでしょうから、個人投資家の多くは300株を最低単位として保有するのではないかと仮説を立ててみました。
そのうえで
- 流通株式数が少ない
- 1人当たりの持株数が多い
- そして一度買うと頻繁に売買しない優待投資家が多数いれば
好材料が出たときに売り物が出ず株の需給がタイトになり上がりやすいと考えました。
2021年12月期の有価証券報告書から大株主一覧と個人の株主数を見ると、個人投資家の持株数が以下のように推定できます。
所有者別状況を見ると「個人その他」の所有者数は1,370人いることが分かります。所有単元株式数は16,447となっており、これはつまり1,644,700株ということです。
この中には、経営者や役員等の個人持分もあるため、市場で流通している分の1人当たりの持株数を調べるには、彼らの大株主の持株数は少し邪魔です。
大株主欄から経営陣等の個人株主分を、先ほどの所有株式単元数から引いてみましょう。
佐藤氏(367,500株)、石田氏(109,000株)、筒井氏(109,000株)、二田氏(109,000株)、柿沼氏(70,000株)、北条氏(32,000株)、藤木氏(25,000株)、これら7名すべて足すと821,500株となります。
所有株式単元株数1,644,700株-821,500株=823,200株
823,200株÷1,363名≒600株
所有株式数1,370名から大株主7名分を除いて、一人当たりの持株数を調べると、約600株を保有していることがわかりました。
100株だけ保有している個人投資家は少なく、多くが300株以上のホルダーで、もちろん売買益を狙って300株以上を持っている人もいます。
300株以上で保有する個人投資家が多いだろうという推定は当たっていました。
※柿沼氏と藤木氏は個人投資家ですが、ここでは持株数が多いため除いて計算しています。
「株は需給」とも言ったりしますが、今回の自社株買いや今後の優待拡充策の内容によっては、売り手は減ってジワっと引き続き株価が上がっていくものと思います。逆に1Qの業績が良くないと目先の株価対策として呆れられ強く売られてしまうかもしれません。
25年12月期に売上120億、経常益12億、純利約8億目標
リベルタは、25年12月まであと3年ですが、それまでに純利益を約8億にまで成長する計画を立てています。
PER10倍だと時価総額80億で現在株価で考えると株価2,688円、PER20倍なら時価総額160億で株価は5,376円になります。
現在位置からでも3倍~7倍は狙えます。本当に中期経営計画を達成できるかは分かりませんが、買収先のファミリー・サービス・エイコー社との相乗効果などに期待したいところです。
2021年10月の初期投資300万円。11月より毎月30万円を入金し、1,000万円になったところでストップ。グロース株中心に中長期投資を行いキャピタルゲインを狙います。