雑感

3623ビリングシステム 下期以降のポイント

夏休みに怒涛の更新4回目かつ、保有株推しですがお付き合い頂ければと思います。

ビリングシステム社は2Qの決算補足資料が8月末ごろに発表されます。そこで注目しておくべきポイントと下期以降の来年度にもつながる事業展開のポイントについて纏めておこうと思います。

決算補足資料確認ポイント

下記画像は期初に発表された事業計画及び成長可能性に関する事項です。

同社は定常売上(ストックビジネス型)とスポット売上(フロー売上)で売上種別を分けており、2022年12月期に関しては、スポット売上のクイック入金で2.18億円の売上を予定しております。

上記画像の20年、21年と比較しても7倍の売上見込みとなっており、何かしらの”アテ”があっての予算でなければ闇雲な計画でしかありません。

下記画像は昨年度(2021年12月期)の決算補足資料ですが、毎回定常売上とスポット売上を明記しているため、もし補足資料でクイック入金のスポット売上が計上されていなければ、下期中に売上が立つものとして想定しておけばよいということになります。

8月末に発表される半期の決算補足資料のスポット売上がどうなってるか必ずチェックしたいところで、最悪、期ズレという可能性もありますが、そこはあまり考えたくないものですw

ちなみに、この2.18億円のスポット売上は、過去上場してから最大規模の売上となります。

2017年12月期に1.7億円のスポット売上がありましたが、基本的には数千万円の売上が常です。

どこからのクイック入金サービス利用の依頼なのか不明ですが、スポット売上計上後は業務受託のストック売上につながっていくので、取引件数の多い先だと嬉しいところです。

勝手な推測

クイック入金サービスは、主に証券会社など70社と契約しており、株式投資を行う人で使ったことがない人はいないと思います。

即時入金(送金)とも言い、24時間いつ振り込んでも、振込先に振込金額が反映されるのが特徴です。為替の追証など急ぎの振込で助かったことがある人も多いのではないでしょうか。※実際に振込先に振り込まれるのはあと

この即時に反映される仕組みですが、メガバンク出資で始まる「ことら」の送金サービスで使われてたりしないかなと勝手に推測しています。

LINEやPayPayは同じアプリ間でポイントを送りあうため、特段即時入金システムなどを導入する必要がないと思われますが、A銀行口座からB銀行口座に送るのであれば、資金移動になるため、時間帯によっては即時入金システムが必要なのではないかと考えています。

ことらへのサービスインは、あくまで私の個人的な妄想ですが、少なくとも2.18億円のスポット売上がどのような事業者から発注されるのか気になるところです。

クイック入金の導入費用と定常粗利率

ちなみに、上場時の資料を見ていたら、クイック入金を導入するメリットが書かれていました。

2008年8月18日開催 中間決算説明会資料 

負担率を見ると自社で開発導入するよりも、ビリング社のサービスを活用する方が、低コストかつ早くサービスの導入ができそうに感じます。

ASP初期設定費用を見ると5~12百万円で導入できるようですが、受注見込みで2億円を超えるのは、相当な接続数がありそうですね。

また、クイック入金の定常粗利は上場当時は9割あったようです(上場後のホリスティック企業レポートより)。

現在の売上粗利から察するに、いまは粗利9割ではないような気もしますが、高い利益率であることは間違いなさそうですので、クイック入金の定常利上げ増加は営業利益にほぼダイレクトでプラスの効果をもたらしそうです。

2023年4月からは地方税統一QRコード化

今期ではありませんが、2023年4月以降、つまりビリングシステムにとって来期から地方税は統一してQRコードが請求書類に記載されるようになります。

PayB事業は以前より、バーコードを携帯カメラで読み込めば一般請求書、公共料金や税金を支払えるサービスを展開していますが、PayB-HUBというのも併せて展開しており、API接続すればPayBと同じ機能を簡単に違うアプリケーションでも利用できるようにしています。

地方税の納付件数は約4.6億件あり、そのうちコンビニでの支払いが1億件、銀行窓口が1.2億件あり、銀行にとっては税金の支払い対応は窓口業務の負担になっていました。

「バンクペイアプリ」でも「ことら」でも税金の支払いができるように、カメラによるQR読み込みが導入されるようなので、PayB-HUBが両アプリに活用されると収益機会になるため嬉しいところです。

税金の請求書に付されるQRは「JPQR」仕様になりますが、いまのところJPQRに対応している請求書払いのアプリケーションを展開しているのは、下記の7社になります。

  • KDDI(au PAY(請求書支払い))
  • ウェルネット(支払秘書)
  • ビリングシステム(PayB)
  • PayPay(PayPay請求書払い)
  • NTTデータ(モバイルレジ)
  • LINE Pay(LINE Pay請求書支払い)
  • 楽天銀行(楽天銀行コンビニ支払サービス(アプリで払込票支払))

経産相サイトより

このうち、他社アプリにも請求書払いをAPI接続にてHUB化しているのが、私が調べたところだとビリングシステムしかありません。

 事業計画及び成長可能性に関する事項 

1件あたりの手数料は小さいですが、地方税の統一QRコード化により、今後も取扱件数は広がっていきそうなため、着実な成長が見込めそうです。

※2022年計画の売上が下がっているのは会計基準の変更による

まとめ

下期決算に関しては、クイック入金のスポット売上先がどこなのか。

来年度以降に導入される地方税統一QR化によりPayB-HUBがどのアプリで採用され、売上が伸びるか。

この辺りは注目です。

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投資くん
2021年10月の初期投資300万円。11月より毎月30万円を入金し、1,000万円になったところでストップ。グロース株中心に中長期投資を行いキャピタルゲインを狙います。